◆遠隔診療の現状について
先日、クライアント先にて遠隔診療のシステム導入に向け、お話を聞いてきました。
遠隔診療にご興味をお持ちのクリニックや実際に導入しているクリニックは増えているようです。
今回は現状について簡単にまとめます。
システムの特徴につきましては、別途記載いたします。
平成27年8月10日の厚労省事務連絡以降、状況はだいぶ変わっているようです。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000094452.pdf
これまでは、離島・へき地での診療において、やむを得ない場合での話でした。
上記事務連絡にて、
「患者側の要請に基づき、患者側の利点を十分に勘案した上で、
直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えない」
との記載があります。
上記内容を含め、関連事項の解釈や説明に関しましては、
遠隔診療システムメーカーのホームページなどで、かなり詳しく説明されておりますので確認してみてください。
簡単にまとめますと、
保険診療においては、初診時から遠隔診療はできませんが、
慢性疾患で症状が落ち着いているが、継続的に診療・投薬が必要な場合などは活用できます。
その際、遠隔での診療だけではなく、適度に対面での診療をする必要があります。
※診療後に、患者さんへ処方箋や薬剤の送付が可能です。
システムによりますが、保険証の確認・クレジット決済なども可能です。
これからの季節ですと花粉症でしょうか。
また高血圧やアトピー性皮膚炎の治療なども可能で、
患者さんの利便性の向上や治療の継続支援として役に立ちそうです。
注意点としては、電話再診と同じ扱いになりますので、
特定疾患療養管理料や外来管理加算などは算定できません。
自由診療の場合はさらに幅が広がります。
一般的なクリニックでは、AGAやED治療などかと思います。
サプリメントやドクターズコスメの販売にも有効です。
特殊な使用方法としては、
特定の疾患(アレルギーや糖尿病治療に特化、また、がん治療専門のクリニックなど)や美容治療もですが、
事前(初回)の医療相談やカウンセリングを遠隔診療で実施可能です。
費用は自費になりますが、患者さんは来院前に具体的な診療フローやケースなどが確認・相談できます。
遠方からの患者さんも含め、
直接訪問せずに、気軽に詳しい説明を受ける機会ができます。
新規患者獲得にも有効で、保険診療と同様に利便性の向上、継続支援において効果的に感じられます。
今後、様々な活用方法が出て来るかと思いますし、より明確になっていくかと思います。
近隣のクリニックの動向も含め、遠隔診療はしっかりと把握しておきたい内容かと思います。